レイアウトとは「どこ」に「何を」置くかによって、何らかの意味を持たせることです。キレイに見える置き方もあれば、だらしなく感じる置き方もあります。
モノを置くことで、そのモノが占めるスペースと、それ以外のスペースが生まれます。このスペースのことを「カウンタースペース」といいます。文章や写真をモノに置き換えると、カウンタースペースはレイアウトの重要な要素になります。
デザインにおいて…
何もない空間に,何かものを置く。
置いたものが意味を持つのと同時に,
その周りの,ものが置かれなかった空間も意味を持つ。
■オトコのキモチ■: カウンタースペース
このような考えは、欧米では20世紀初頭に芽生え、50年代に体系化されました。文字間のアキや文字が持つ空間は、文字そのものに匹敵するほど重要なものです。
カウンタースペースを生かしたデザインにしようといろいろ試みても、なかなかうまくいかないのですが、結果としては白を広くとることになります。
日本でも「空」や「間」の概念は、実際に平安時代からの「散らし」の手法や、書・いけばな・茶室などの造形感覚の一部にもなっています。
間というのは造形のことだけではなく、「間を置く」「空白の時間」といった言葉に代表されるように、時間のタイミングについても用いられます。
音楽の世界では、アタックをほんの少し遅らせたり早めることで、リズムに表情をつけ、ビートやグルーヴ感を生み出したりします。
このように、何か具体的なものをつくることで、実は「何もないもの」を同時に生み出していて、「何もないもの」がさらに、その在るモノの「存在」を際立たせているのです。
カウンタースペースは、客体であり主体に対して生まれる空間です。しかし、そこには「在るもの」と「無いもの」とが対等に存在しています。
人は見えるものばかりにどうしても目を奪われてしまいがちですが、目に見えないものの存在や、そこにある意味を大切にしたいとわたしは思います。


